「おねがいっっ・・・」

「します!😄」

いつものように元気にレッスンにきてくれた高取小2年生のM君。

「今日は発表会の曲から練習するよ〜」

「は〜い!りょう手?」

「ううん。まだ片手しか練習してないよね?両手、弾ける??」

「ひけない😅」

「😁だよね😁まだ片手でいいよ〜、どんな風に練習してきたか、聞かせて?」

まずは右手から弾いてくれます。

普段の練習では、まだ指の位置が音と固定していて、1の指(親指)はドを弾いて、右手の2の指(人差し指)はレを弾いて。。という風に弾いています。

でも、今回の曲は少し難しく、指番号がいつもとは違います。

前回のレッスンで譜読みをしている時に

「これは〜2ってかいてあるからレだね」

とMくん。

「違うよ〜!指番号じゃなくて、音の高さをしっかり見て〜!一個前の音は何の音だった?」

「えっと、ド!」

「そうだね。じゃぁ、この音はドに比べて、どうなってる?」

「2つ上にあるから・・・ミだ!え〜?何で2の指なのにミをひくの〜?」

「2の指だから必ずレを弾く訳じゃないんだよ。鍵盤って、こんなにたくさんあるのに、決まった指で決まった音しか弾けなかったら、困るよね〜」

ピアノを始めたばかりの頃からずっと「1の指はド、2の指はレって決まってる訳じゃないから、指番号で音を判断するんじゃなくって、楽譜の音の高さをしっかり見るようにしてね」と何度も伝えてはいるのですが、実感を伴わなければなかなか理解しにくいですね。

そういった意味で、今回この曲を通してM君、すごくいい勉強になっていると思います✨

「はい、左手のこの音は何だっけ?」

左手は難しかったからか、お家での練習がはかどらなかったようです。

もう一度一緒に音を読みます。

「え〜?何これ、分からん💦」

「ん?いつもの楽譜で普通に弾いてる音だよ?」

「え〜?」

「分からなかったら数えてみて?」

「ド、シ、ラ・・・ソか!」

「そうそう。」

「つぎがドで、つぎは・・・・分からない!」

「分からない〜?この音、どこかに出てきてない?同じ高さの音を探してみて!」

「え〜?」

「この音は、下から4番目の間、つまり第4間にあるね?」

「うん。」

「それと同じなのは、どれ?」

「・・・あ!これかぁ!」

「そう!2つ前に出てたね😄何の音だっけ?」

「えっと〜・・・・」

忘れたMくん、もう一度数えてくれます。

「ド、シ、ラ、・・・ソか!あぁ〜、そうだったソだ!」

分からない音が出てくるたびに、粘り強く数えて音を読んでくれたMくん。

このようなことを積み重ねることで、自分で楽譜を読めて弾けるようになっていくのです。

そのうちに裏技的なことも教えますが、まず最初は自分で数えて確認できること。それを目指します。

ですので、数えたり考えたりすることが面倒で

「え〜分かんない!」と、考えることを放棄したり、「レ!ミ!ファ!」と先生の顔色を見ながら当てずっぽうに言う子に対して(Mくんがそうだと言っている訳ではありませんよ!一般論として。他教室でいつも音を教えてもらっていた子に多いのです😅)私は表情も変えず、ひたすら待ちます😂

もちろん、一生懸命考えている子にはヒントを出したり、答えに導くことはしますよ✨

そのうちに、「この先生は絶対に教えてくれないんだな」と観念して、自分で考えるようになってくれます😆

時間はかかりますが、そうしないと自分自身の力が育たないんですよ〜🌱

 

さて、Mくん、苦戦しながらも左手の譜読みを頑張ってくれました💕

「Mくん、いっつも忙しいと思うけど、もうちょっとお家で練習をたくさんしてね!特に今日!!せっかく今弾けるようになったでしょ?今日一回でも練習しておけば、明日も明後日も、結構楽に弾けるようになるよ。今日疲れたから明日でいいや〜って先延ばしにしてると、忘れちゃって、また最初からやり直し〜みたいになって、大変だからね!」

「はいっ!!!」

いつもの3倍ぐらい気合の入った返事をしてくれました☺️

身に染みてくれたのでしょうか💓

「発表会では、もう一曲、連弾もするからね」

「れんだん?」

「そう。二人でピアノの前に座って一緒に弾くの」

「ふ〜ん。だれと?」

「Yちゃん」

ちょうど次のレッスンの為にYちゃんが入室してきたところでした。

「ん?わたし?なに?」

「Mくんと、Yちゃんで一緒に連弾するからね〜」

「そうなんだ〜😄」

「でも、お互いのことよく知らないと思うから、先生こんなの用意しました!」

「あ〜!Yのだいすきなすみっこがかいてある〜💓」

「これを一人ずつ書いて、交換するの。そしたらお互いのことが分かるでしょ?」

今回の発表会では、特に誰とやりたいというリクエストが無ければ、レッスンが前後している子と一緒に組んでもらうことにしました。

MくんとYちゃんも、ほぼ同時期にピアノを始めたので丁度良い感じです。

「でもさ」

とYちゃん。

「でもさ、M君ってほいくえん、一しょだったよね?」

「え?そうなの?😳」

とビックリする先生とMくん🤣

「M君、覚えてないの?」

「おぼえてな〜い😆」

「あらら。Mく〜ん!男の子!ちゃんと覚えとかなきゃ😁」

「え〜?なんで男だったらおぼえなきゃいけないの〜?」

「あはは。男の子は女の子の顔と名前を覚えておいた方がモテるよ〜😄」

「あははは〜😆😆」

もうすでに和気あいあい💕

楽しく連弾ができそうです🎶

 

M君だけでなく、発表会に向けた曲の譜読みに苦労している子はたくさんいます。

それでもみんな前向きに頑張ってくれていて、とても嬉しいです。

この頑張りが絶対にグンと成長することに直結するので、もう少し、頑張りましょうね!今が一番大変かも💨

弾けるようになったら、すごく楽しくなってきますよ✨

ファイト‼️